2024年11月21日
久米仙酒造を紡ぐ10人の蔵人-味わいの頂点を追求する蔵人
いつも久米仙酒造をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
「伝統を大切にしながら泡盛の新しい可能性を求めて一歩進んだ酒づくり」をモットーに、業界の常識に捉われず「沖縄から世界へ」新しい挑戦を繰り広げる久米仙酒造。そんな久米仙酒造を紡ぐ10人の蔵人にスポットを当て、彼らの想いやこだわりを紹介しています。
第2回目は、味わいの頂点を追求する松村和幸(まつむらかずゆき)さんをご紹介します。
松村さんは、工場長として製造工程全般を指揮し、製品の品質とおいしさを追求する、蔵の中でも欠かせない存在です。これまで培ってきた豊富な経験を活かしながら、責任者として製造全体を支えつつ、新たな可能性への挑戦にも意欲的に取り組んでいます。
前回ご紹介した鞍谷さん曰く「プロフェッショナルで、厳しさとともに強いこだわりを持って仕事をされている方です。」とのこと。松村さんの日々の仕事に対するこだわりをお聞きしました。
久米仙酒造との出会い
―松村さんがどんなこだわりを持って仕事に取り組んでいるのか、詳しくお聞きしたいと思います。まず初めに、久米仙酒造との出会いはどのような経緯だったんですか?
久米仙酒造に入社したのは2007年です。20代の頃、沖縄を離れて滋賀や京都で約10年間過ごしたのですが、その間に地元への思いが強まって、『沖縄に根ざした仕事がしたい』と感じるようになりました。そんな中で出会ったのが久米仙酒造でした。
長期勤続のキャリア形成を図るため30歳以下という年齢制限があったのですが、どうしても面接を受けたいと思い、『面接だけでもお願いします。』と懇願しました。運よく働けることになって、本当に良かったです。
―松村さんの熱意が伝わったんですね。現在はどのような仕事を担当されていますか?
今は工場管理や生産管理、品質管理、ブレンド作業まで担当しています。特にブレンドにはこだわっています。ウイスキー造りの専門家と協力しながら、理想の味を形にする作業は毎日勉強ですね。
ブレンドについて
―どのような点にこだわって、ブレンド作業を行っていますか?
複数の風味を組み合わせてバランスの取れた味に仕上げることを意識しています。自分の感覚を信じて、丁寧に試行錯誤を重ねています。
―それだけ試行錯誤されているんですね。その中で特に印象に残っているブレンドはありますか?
TWSC 2024で金賞を受賞した『Ken’s Choice NATURE』ですね。自由な発想でブレンドできたことが学びになりました。モルトの比率を工夫して、深みのある味わいを実現できたのがうれしかったです。
仕事を続ける中での原動力とは
―受賞にもつながって、素晴らしい経験ですね!仕事を続ける中での原動力は何でしょうか?
原動力はやはり、『もっとおいしいものを造りたい』という挑戦心です。他社の杜氏から『まだまだおいしいものが造れる』と言われ、自信にもつながりました。その想いは他スタッフにも伝えて、会社全体で取り組んでいます。
久米仙酒造のファンに向けて
―最後に久米仙酒造のファンに向けてメッセージをお願いします。
現在、ウイスキー造りに挑戦していますが、実は以前から樽熟成の泡盛も製造していて、多くの方から評価いただいたことがウイスキー製造への一歩となりました。樽で熟成した泡盛がこれほどおいしくなるということを、より多くの方に知ってもらいたいんです。ウイスキーを通じて泡盛に興味を持ってもらい、泡盛本来の魅力も楽しんでいただけたらと思います。
―ウイスキーと泡盛の魅力を広めていく活動、今後も楽しみにしています!
次回は品質を支える製造の蔵人
次回は、品質を支える蔵人 上地勝大さんのご紹介です。
上地さんについて、松村さんからは『まじめで、やるべきことは必ずやり遂げる人』とのこと。
次回もお楽しみに!