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みなさんはアミノ酸の一種であるトリプトファンを知っているでしょうか?
もろみ酢にも多くの種類のアミノ酸が含まれていますが、今回はそのなかからトリプトファンに注目して調べてみました。
あまりトリプトファンの名前自体は聞き馴染みがないかもしれませんが、健康のためにもとても重要な役割を果たすひとつのアミノ酸であることがわかりました!
ぜひおぼえて行っていただけたらとおもいます。
トリプトファンとは
必須アミノ酸のうちのひとつ
トリプトファンは全部で20種類あるアミノ酸の一種で、そのなかでも9種類ある必須アミノ酸とよばれるなかのひとつのアミノ酸です。
9種類ある必須アミノ酸はどれも体の健康や成長には欠かせない要素のひとつで体内にあたえる効果はさまざまありますが、
トリプトファンはそのなかでも、主に精神を安定し落ち着かせる効果や安眠につながる効果を持つアミノ酸とよばれています。
そしてこのトリプトファンの精神を落ち着かせる効果につながる原因として、
「セロトニン」や「メラトニ ン」を体内で合成し生成することができるからといわれています。
「セロトニン」と「メラトニン」
幸せホルモンの「セロトニン」
セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつで、同じ神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンをコントロールし
精神を安定させたり落ち着かせたりする働きをすることから、最近では「幸せホルモン」などともよばれています。
例えば、ストレスなどでこのセロトニンの分泌が低下すると、ドーパミンやノルアドレナリンのコントロー ルができなく不安定になり、
バランスを崩すことで、心の不安や鬱の症状などの原因を引き起こすともといわれています。
セロトニンを増やすには
セロトニンはトリプトファンを含む食材を摂取することで生み出すことも可能ですが、
適度な運動や日光を浴びること、さらには人とのコミュニケーションを取ることでもセロトニンの分泌を増やすことができるといわれています。
必須アミノ酸であるトリプトファン自体はこのような運動などの行動で体内で生み出すことはできませんが、
セロトニンは食事から合成する方法と運動など体を動かして合成することの2つの方法で分泌を増やすことが可能となります。
質の良い睡眠につながる「メラトニン」
トリプトファンを摂取しセロトニンを増やすことで、さらに睡眠に関係する脳内で生成されるホルモンである「メラトニン」の分泌につながります。
メラトニンには催眠効果があり通常夜になると多く分泌され眠気などを起こす作用があります。
メラトニンの体内による分泌は規則正しい生活を心がけることが必要とされており、
朝には朝日を浴び、夜に強いライトなどを浴びないようにすることが正常なメラトニンの分泌につながるといわれているそうで す。
トリプトファンを摂取することから始まり、適度な運動と規則正しい生活によりセロトニンからメラトニ ンの分泌につながるということですね。
トリプトファンを含む食べ物は?
トリプトファンは一般的に高タンパクとよばれる食べ物である、魚・肉・大豆・乳製品など、比較的幅広く含まれています。
特に魚や魚介類をつかった加工品(かつお節や煮干しなど)に多く含まれていますが、乳製品のチーズや、
肉であれば牛肉・豚肉・鶏肉などにもそれぞれおおく含まれているので、しっかりタンパク質を含むを補給していれば自然と摂取できるはずです。
【食品例】
かつお節 ・・・ 950mg ビーフジャーキー ・・・ 680mg パルメザンチーズ ・・・ 590mg ※100mあたり
(出典)文部科学省 食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html