Blog
徹底した品質管理を
精製担当者が日々積み重ねるこだわり
みなさんは
泡盛づくりで大事な工程のひとつ
“精製”をご存じでしょうか?
蒸留したお酒の“熟成”や“度数調整”を行い、
泡盛の風味に大きく影響する工程。
私たち久米仙酒造の精製担当小波本は
どんなこだわりで業務を行っているのか…
インタビューで迫りました。
小波本直和 略歴
沖縄県生まれ。2004年、久米仙酒造株式会社入社。今年17年目。
小波本の業務は、
すべて数値化されたデータ管理のもとで行われる。
どのお酒が、
少しでも
規定された数値からずれると
風味や度数に影響が出てしまう
神経を使う大事な業務。
小波本は、
規格に沿った味を、ぶらさない為に、
これらの数値化されたデータを、
ゼロコンマ以下の正確さでも管理している。
そのために大事にしているのは
常に“疑う”こと。
自分の目でも数値を確かめるが
必ず、人を替えて複数人の目でチェックをすることで
正確な数値管理を実現している。
常に“疑い”、正確な数値管理をし
久米仙酒造の味を守っている小波本。
そのこだわりのきっかけは
過去の失敗にあった。
小波本が入社して
2年が経ったころ
業務にも慣れ、
独り立ちして仕事ができるようになった。
それまでも、
様々な業務は複数人の目を変えて
チェックをするという工程はあった。
しかし、
業務に慣れてきた小波本は、
「いつも通りのことを
やっているのだから
確認してもらわなくていいだろう」と
自分ひとりで作業を進めてしまった。
すると、知らず知らずのうちに、
蒸留器にもろみを入れ過ぎてしまい、
そうとは気付かないまま、時間が過ぎてしまった。
もろみを入れすぎてしまうと
お酒が沢山取れ過ぎてしまう。
しかし、タンクの容量は決まっているので
取れ過ぎたお酒は、タンクから溢れて出てきそうになってしまった。
急ぎポンプなどで調整をし
ことなきを得たが、
2度と繰り返してはいけない大きな失敗として
小波本の胸に残った。
「いつも通りだからと、
人にチェックしてもらうことを後回しにしてしまった」
この事がきっかけで
自らを疑い、正確な業務を遂行する日々に繋がっている。
沖縄で生まれ育ち、
沖縄文化である泡盛の会社に勤める小波本にとって
懸念していることがある。
それは、若い世代の泡盛離れ。
最近は居酒屋で、若い人が
ハイボールなどのお酒を飲み、
泡盛は飲まない様子をよく見かけていた。
若い人たちが泡盛を飲まなくなってしまうと
この文化が続かなくなってしまう。
昨年から久米仙酒造は、
「シークワーサーサワーの素」「完熟たんかんサワーの素」と
リキュールを新発売し、県内の量販店でも多数売れている。
小波本は、
「いきなり泡盛を飲まなくてもいい。
若い人たちが親しんでいる、
これらのサワーをきっかけに
久米仙酒造を知ってもらう。
その先で、泡盛にも興味を持ってもらえたら」と
長期的に浸透できればと考えている。
若い人たちが泡盛を手に取ったとき
「うまい、また飲もう」となってもらえるように
また明日からも小波本の挑戦は続いていく。
そんな小波本が好きな泡盛は、
「久米仙ブラック古酒35度」。
深い味わいと甘い華やかな香りを兼ね備えた久米仙のスタンダード古酒です。
この贅沢な古酒を楽しみたい方は、こちらをどうぞ