2018.10.25

泡盛の女王が「久米仙」の工場に潜入!泡盛が出来るまでの製造工程を紹介

こんにちは、2018年「泡盛の女王」の新里 葵です!

泡盛の女王・新里 葵

沖縄県酒造組合が主催する「第33回泡盛の女王選出大会」にて、2018年度の泡盛の女王に選出。泡盛の魅力を県内外に伝える、泡盛の伝道師。

今回は、泡盛マガジンを運営する「久米仙」さんの工場見学に来ています!

私が大好きな泡盛ができるまでの工程を、工場長に解説してもらいながら一緒にみていきましょう!

さっそく工場に潜入!

普段は見ることのできない、工場内部を工場長に案内してもらいます。

作り手さんならではの、細かい解説を聞きながら、泡盛の製造工程を見ていきましょう!

泡盛の原料となるタイ米

泡盛は、日本人が慣れ親しんでいるお米ではなく、タイ米(インディカ米)が原料になっています。

工場長:「特徴的な細長い形状に加えて、一般的なお米(ジャポニカ米)よりも粘り気が少なく、固まりとして残りにくいという性質を持っているんです。」

泡盛作りに欠かせない「黒麹」

泡盛に限らず、発酵食品を作る際に欠かせないのが「麹菌」の存在。泡盛作りにおいては、「黒麹」という麹菌が使用されることが多いです。

工場長:「黒麹は、製造時にクエン酸を多く生成するため、酸度が高くなり、雑菌を抑えてくれる効果があります。温度・湿度共に高い環境の沖縄において、「黒麹」が使用されるようになったのは必然的なことだったのです。」

お米を蒸して麹を繁殖させる!「洗米〜種付け」の工程

まずは、原料のタイ米を丁寧に洗い、ぬかや汚れを落としていくそう。洗米後はしっかりと水分を含ませるために「浸漬」という作業を行なった後に、回転ドラムを使ってお米を蒸していきます。

ドアを開けると、ものすごい蒸気が溢れてくると同時に、美味しそうなお米の香りが!!

工場長:「米の蒸し具合によって、泡盛の味は大きく変わります。季節によっても蒸す時間等を調節しなくてはならないので、とても気を遣う工程の1つですね。」

黒麹を繁殖させる「種付け」

蒸し上がった米に、先ほどの黒麹を撒いてよく混ぜ合わせる「種付け」という作業。回転ドラムでよく混ぜ合わせ、繁殖させるために一晩寝かせます。

翌日、円盤型製麹機に移動させ、再度かき混ぜながら黒麹を全体に繁殖させながら、さらに一晩寝かせることで麹が完成。

これが泡盛になるのかと思うと……なんだかワクワクしてきますね!

アルコールが発生させる!「仕込み」の工程

次は、出来上がった麹に酵母と水を混ぜアルコール発酵を促す「仕込み」という工程。容器の中で数週間置いておくことで、アルコール度数が19度前後の「もろみ」が完成するのだそう。

工場長:「焼酎と泡盛の違いは、この仕込みにあると言えます。一般的な焼酎は麹に水と酵母を加え、“一次仕込み”を行なった後に、主原料である米や麦などをもろみに加える“二次仕込み”を行ない二段階で発酵を進めていきます。

しかし、泡盛は麹の全てを一度に仕込む、“全麹仕込み”という製造法を用うのです。二次仕込みを行わず、濃いままの麹を使用するため、泡盛独特の風味が生まれるんですよ!」

もろみを沸騰させアルコール度数を高める!「蒸留」の工程

泡盛に欠かせない工程の1つである「蒸留」。この蒸留の具合で、アルコールの度数(濃度)が決まるのだそう。

工場長:「アルコールは水よりも沸点が低いため、もろみを沸騰させるとアルコールの蒸気が先にでてきます。沸騰を続けることで、徐々にアルコールが減り水分の蒸気が多く含まれるようになりますよね。この沸騰をどの段階で止めるかによって、アルコールの度数を調節するのが蒸留という工程なんです。

沸騰させて出てきた蒸気を冷やして、冷却することで泡盛の原酒が完成します。」

出来上がった原酒を落ち着かせ熟成させる!「貯蔵」の工程

泡盛の原酒は、そのまま製品化されるわけではありません。原酒を割り水して、アルコール度数を調節した後に、「貯蔵」という工程を経て製品化されるのだそう。工場内には、大きなタンクがたくさん!

工場長:「蒸留したての原酒には、ガスのような独特の匂いがついていることも多いんです。貯蔵によって段々と落ち着いていくので、日本酒のように“フレッシュな出来立てが一番美味しい”というわけではないんですよ。また、貯蔵することによって熟成が進み、よりまろやかな味わいに変化していくのです。

貯蔵した泡盛は、長く熟成させることでよりマイルドな味わいになっていきます。貯蔵に使う容器も重要で、ステンレスのタンクで貯蔵した泡盛とカメで貯蔵した泡盛では、まるで味が異なるんです!貯蔵容器による味の違いを楽しめるのも、泡盛の魅力の1つですね!」

瓶詰め・検品の後に出荷され私たちの元へ!

いよいよ、泡盛が瓶に詰められて出荷されます!なんと、瓶詰め後の検品は機械ではなく人間の目で行うのだそう!

工場長:「うちの工場では、1日1商品ずつ約5000本を瓶詰めしています。泡盛に異物が入っていないかなどの検査が3回。そして、ラベルやキャップに不備がないかの検査が2回を、全て人間の手作業で行なっているんです。これも、高品質を保つための努力なんです。」

想像以上に手が込んでいる泡盛作り!

工場見学後にテイスティングさせていただいた「久米仙ブラック古酒」。長期間熟成されて完成する、手の込んだ泡盛です。

工場見学後に飲む泡盛。うん、いつもとは一味違う美味しさを感じます!お米と黒麹から見てきたから、透明な液体となってでてくる泡盛に、なんだか有り難みを覚えちゃいますね。

今回工場見学をして、泡盛作りはとても手の込んだ作業の連続なんだなと、改めて感じました。これからも、泡盛の素晴らしさを伝えていけるよう、私も頑張らなくちゃ!!